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よくわかるクリニックの社会保険~その1~
医院を新規開業する先生はスタッフさんが加入すべき「社会保険」についてご存じないことがほとんどです。
また、開業後も「給与計算や社会保険に関しては全て税理士任せ」という先生も多いように感じます。

特にクリニックにおいては特有の社会保険制度や慣習が存在しますので
そのあたりにも触れながら、社会保険制度をわかりやすく見ていきたいと思います。

1.労働保険

従業員を1人でも雇用するとき、必ず関係してくるのが労働保険です。
労働保険と聞くと馴染みがないかもしれませんが、労災保険、雇用保険というとほとんどの方がご存じなのではないでしょうか。

労災保険とは、労働者が業務上の事由又は通勤によって負傷したり、病気に見舞われたり
あるいは不幸にも死亡された場合に被災労働者や遺族を保護するため必要な保険給付を行うものです。

一方、雇用保険とは、労働者が失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に
労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、再就職を促進するため必要な給付を行うものです。

実は、この労災保険と雇用保険の2つを合わせて「労働保険」と呼んでいます。

では労災保険と雇用保険について、個別に詳しく見ていきましょう。


労災保険

労災保険は事業所(医院)単位で適用され、ある医院で従業員を1人でも雇った場合は強制加入となります。
ですから、「うちはパートのみだから労働保険は関係ない」ということにはならず
少なくとも労災保険には加入することが求められます。

<加入手続>
事業主(法人)が労働基準監督署に所定の書類を提出して行います。

<保険料の負担>
労災保険料については従業員負担がなく、全額事業主(法人)負担となります。

<保険料率>
労災保険の料率は業種によって異なり、医院の場合は3/1000が適用されます。(平成25年度現在)


雇用保険

雇用保険はいわゆる失業手当をもらうために加入するものというイメージがあるかもしれません。
その通りですが、加えて育児休業給付や教育訓練給付を受けるための保険でもあります。

<加入手続>
事業主(法人)がハローワークに所定の書類を提出して行います。

<保険料の負担>
雇用保険料は労災保険と違い、事業主と従業員が折半して負担します。

<保険料率>
平成25年度は、事業主が8.5/1000、従業員が5/1000を負担することになっています。

※なお、雇用保険料率は毎年度(4月~翌年3月)改正される可能性があるため、従業員からの天引額の変更漏れがないよう注意が必要です。

<雇用保険の加入要件>
31日以上の雇用見込みがあること
・1週間当たりの所定労働時間が20時間以上であること
したがって、パートであっても労働時間によっては加入対象者となる可能性があります。

<よくある誤り事例>
・雇用保険料をスタッフ給与から天引きしていたが、実際は加入手続が完了していなかった
⇒入社時に雇用保険加入の要否を明確にし、確実に加入手続きをしましょう
⇒なお、一定期間遡って加入することも可能です(天引きの事実を確認できる給与明細等があれば2年超遡ることも可能)

・雇用保険料を交通費を合算せずに計算してしまっていた
⇒諸手当だけでなく通勤手当も含めて保険料を計算する必要があります

・雇用保険料率の変更を反映せず、誤った金額で雇用保険料を天引きしてしまった
⇒毎年3月には雇用保険料の変更の有無を確かめ、4月給与から反映するようにしましょう

・賞与から雇用保険料を天引きしていなかった
⇒給与だけでなく賞与からも雇用保険料を徴収する必要があります

次回は健康保険と厚生年金について解説していこうと思います。
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